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展示案内

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特別展 京都相国寺・金閣寺の美「若冲と仁清」

2016年04月27日~2016年05月15日
チラシ

チラシ

 平成28年4月27日に「久留米シティプラザ」が開館することを記念して、京都の相国寺、金閣寺の寺宝を中心に紹介する展覧会を開催します。
 本展では、江戸中期に京都で活躍した絵師伊藤若冲(いとうじゃくちゅう)と、京焼の祖といわれる野々村仁清(ののむらにんせい)の作品を主に紹介します。「群鶏蔬菜図押絵貼屏風(ぐんけいそさいずおしえばりびょうぶ)」と「中鶏 左右梅図」の2点の若冲作品と、若冲唯一の肖像画である久保田米僊(くぼたべいせん)「伊藤若冲像」、さらに5点の仁清作品を展示いたします。
 また、久留米シティプラザ内の炉が備えられた和室は、臨済宗相国寺派管長の有馬賴底(ありまらいてい)老師(久留米藩主有馬家の子孫)が「和室 長盛(ちょうせい)」と命名され、開館記念に特別茶会も催されます。この茶会と関連して、久留米藩9代藩主有馬頼徳(ありまよりのり)が創始した柳原焼の茶陶7点もあわせてご紹介いたします。

展示資料紹介

伊藤若冲

群鶏蔬菜図押絵貼屏風 右隻 (ぐんけいそさいずおしえばりびょうぶ うせき)
江戸時代(18世紀)相国寺蔵

群鶏蔬菜図押絵貼屏風 右隻 (ぐんけいそさいずおしえばりびょうぶ うせき)
江戸時代(18世紀)相国寺蔵

群鶏蔬菜図押絵貼屏風 左隻 (ぐんけいそさいずおしえばりびょうぶ させき)
江戸時代(18世紀)相国寺蔵

群鶏蔬菜図押絵貼屏風 左隻 (ぐんけいそさいずおしえばりびょうぶ させき)
江戸時代(18世紀)相国寺蔵

 鶏の様々な姿を描いた水墨画を六曲一双の屏風に仕立てたもの。雄鶏と雌鶏、ひな鶏を植物と組み合わせて描いています。自由闊達な筆遣いで、鶏を得意とした若冲の本領が発揮されています。

中鶏 左右梅図(左幅)
天明9年(1789)
金閣寺蔵 中鶏 左右梅図(中幅)
天明9年(1789)
金閣寺蔵 中鶏 左右梅図(右幅)
天明9年(1789)
金閣寺蔵

中鶏 左右梅図(左幅)
天明9年(1789)
金閣寺蔵

中鶏 左右梅図(中幅)
天明9年(1789)
金閣寺蔵

中鶏 左右梅図(右幅)
天明9年(1789)
金閣寺蔵

 左右には雪中に花開く白梅を、中幅には雪の積もった茅葺の家の軒先に止まる雄鶏を、透明感のある色使いで描いています。鶏は、緻密に表現された羽と、大胆に描かれた尾羽の対比が見どころです。くねくねと枝を伸ばす梅の表現もユニークです。 

伊藤若冲(1716~1800)
 江戸中期の絵師。京都の人。初め狩野派に学び、中国絵画の模写や身近な動植物の写生を行う。さらに琳派の装飾画風を摂取し、写実と装飾性を併せ持つ独自の画風を確立した。特に鶏の絵に優れる。「奇想の絵師」として近年新たに注目を集めている。相国寺の住職梅荘顕常(大典)と親交があり、相国寺などに伝来する古画に学んだ。代表作の釈迦三尊像と動植綵絵30幅を相国寺に寄進し、金閣寺大書院の障壁画50面も手がけている。

野々村仁清

柿釉瓢抜色絵松竹梅茶碗
江戸時代(17世紀)金閣寺蔵

柿釉瓢抜色絵松竹梅茶碗
江戸時代(17世紀)金閣寺蔵

 三方に抜いた瓢形の中に、松竹梅、桜、菊が細やかな筆遣いで描かれ、深い茶色の柿釉がその華やかさを引き立てています。繊細な絵付けの色絵に、仁清の特徴がよく現れた優美な作品です。

銹絵寒山拾得図茶碗①
江戸時代(17世紀)金閣寺蔵 銹絵寒山拾得図茶碗②
江戸時代(17世紀)金閣寺蔵

銹絵寒山拾得図茶碗①
江戸時代(17世紀)金閣寺蔵

銹絵寒山拾得図茶碗②
江戸時代(17世紀)金閣寺蔵

 巻物を広げているのが寒山、箒を持っているのが拾得。寒山と拾得は中国唐時代の隠者で、文殊菩薩と普賢菩薩の化身といわれ、よく禅宗絵画の画題とされました。
 銹絵とは釉薬の下に酸化鉄で絵付けする技法で、黒色や茶褐色で模様が現れます。おおらかな味わいのある仁清の銹絵の優品です。

野々村仁清(生没年不明)
 
江戸前期の陶工。丹波国桑田郡野々村(現・京都府南丹市美山町大野)の人。寛文(1661~1673)頃を中心に活躍。仁和寺門前に窯を築き、製作した御室焼(仁清焼)は京焼の代表的存在となった。金閣寺、相国寺の住職であった鳳林承章や、茶人の金森宗和の指導を受けた。
 

柳原焼

海鼠釉木瓜形句入水指
江戸時代(19世紀前半)
福岡県立美術館蔵

海鼠釉木瓜形句入水指
江戸時代(19世紀前半)
福岡県立美術館蔵

 胴部に縦に筋を入れ、木瓜形にした水指。「水ぬるむ 登里ての 春や 柳原 有作」の彫銘が入っています。藍色で、乳白色の斑文が浮かぶ海鼠釉がかかり、底部に暗褐色の土が現れています。

染付双鶴文筒茶碗
江戸時代(19世紀前半)
福岡県立美術館蔵

染付双鶴文筒茶碗
江戸時代(19世紀前半)
福岡県立美術館蔵

 白地に呉須(藍色の顔料)で鶴を描いた染付の茶碗です。一方には首を曲げ羽根を広げて飛ぶ姿が、他方には前かがみで歩く姿が表されています。高台内に「柳原」の陰刻長円印が押されています。

柳原焼
 久留米藩主有馬家の御庭焼(江戸時代の大名や重臣が城内や邸内で焼かせた焼物)。9代藩主有馬頼徳(1797~1844)が創始し、頼徳が整備した久留米城内の「柳原園」に開窯されたことからその名がついた。朝鮮や中国、日本各地の茶陶を写したものが多く焼かれている。天保年間(1830~44)の十数年で廃窯したため、現在する作品は貴重。
 

相国寺・金閣寺と承天閣美術館について

相国寺法堂

相国寺法堂

 京都の相国寺は、14世紀後半、室町幕府3代将軍足利義満によって創建された禅宗寺院です。金閣寺(鹿苑寺)・銀閣寺(慈照寺)を初め、全国に100寺余りある臨済宗相国寺派の大本山であり、京都五山の第二位に列せられました。寺内の承天閣美術館では、相国寺・金閣寺・銀閣寺に伝わる墨跡や絵画、茶道具などの文化財を収蔵・展示しています。

相国寺承天閣美術館のオリジナルグッズを特別販売

 会期中、京都・相国寺承天閣美術館のミュージアムグッズを販売します。伊藤若冲の作品をモチーフにしたクリアファイル、手ぬぐいなどの小物類や、京菓子の老舗「俵屋吉冨」特製の「若冲煎」など、承天閣美術館でしか手に入らないグッズを限定販売します。また、有馬賴底老師の著書の販売もいたします。

クリアファイル 手ぬぐい

クリアファイル

手ぬぐい

同時開催

「久留米レジェンド 文化大名有馬家と御庭焼柳原展」
4月28日(木)~5月8日(日)
午前10時~午後5時
※会期中無休
会場 久留米シティプラザ2F展示室
お問合せ 久留米有馬大茶会実行委員会事務局(久留米シティプラザ内)
TEL 0942-30-9242/FAX 0942-30-9344(4月26日まで)
TEL 0942-36-3000/FAX 0942-36-3087(4月27日から)

久留米連合文化会 第62回茶道部大茶会
5月3日(火)~5日(木)、7日(土)、8日(日)
午前9時30分~午後3時30分
会場 久留米シティプラザ4F 和室「長盛」など
お問合せ 久留米連合文化会
TEL 0942-32-7487/FAX 0942-48-6660
 

基本情報

開催期間 久留米シティプラザ開館記念
京都相国寺・金閣寺の美「若冲と仁清」
関連展示:久留米の茶陶「柳原焼」
・会期:平成28年4月27日(水)~平成28年5月15日(日)
・休館日:上記期間中無休
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
入館料 ・一般…200円(150円)
・小・中学生…100円(50円)
・小学生未満…無料
・( )内の50円引きの料金は、15名以上の団体料金です。なお、小学生未
満の児童や、土曜日の高校生以下の方など、無料で入場されるお客様は団体
の人数には含まれませんので、ご注意ください。
・毎週土曜日は、高校生以下の方は無料となっております。生徒手帳等、身
分を証明できるものを提示してください。
・障害者とその介助者1名は無料となります。ご来館の際は障害者手帳等を
提示してください。

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